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7. 既存 Tower インストールのアップグレード

既存の Tower インストールは最新バージョンに簡単にアップグレードできます。Tower は既存の設定ファイルを検索し、インストールではなくアップグレードが必要なタイミングを認識します。

インストールの場合と同様、アップグレードプロセスでは Tower サーバーがインターネットにアクセスできる必要があります。アップグレードのプロセスには、Tower のインストールとほぼ同様の時間がかかり、さらにデータ移行にも時間がかかります。

このアップグレード手順では、Ansible および Tower の作業用インストールがあることを前提としています。

注釈

Tower の組み込みデータベースを、アップグレードの一環として Active/Passive 冗長性モードのインストールに変換することはできません。Tower を冗長性設定でデプロイする必要のあるユーザーは、Tower データベースをバックアップし、新規の冗長性設定を異なる VM または物理ホストにインストールしてからデータベースを復元する必要があります。プライマリーまたはセカンダリーインスタンスは、すでに外部データベースで機能している場合は後で追加することができます。Ansible Tower Administration Guide の「Active/Passive Redundancy」の章を参照してください。

7.1. 要件

Tower インストールをアップグレードする前に、「要件」を参照して十分なディスク領域および RAM があることを確認し、ソフトウェアの要件を確認してください。たとえば、アップグレードを実行する前に Ansible の最新の安定したバージョンをインストールしておく必要があります。

注釈

2.4.x バージョンの Ansible Tower を使用していない場合、Ansible Tower 3.0 への直接のアップグレードは 実行しないでください。Tower 2.4.x バージョンがインストールされたシステムで実行しないとアップグレードは失敗します。

Ansible Tower 2.4.4 (またはそれ以降) のシステムは Ansible Tower 3.0 にアップグレードしてから Ansible Tower 3.1.0 にアップグレードしてください。

7.2. Tower インストールのバックアップ

システムをアップグレードする前にバックアップを作成することをお勧めします。バックアッププロセスが完了したら、OS/Ansible/Tower アップグレードに進みます。

Ansible Tower Administration Guide 』の「Backing Up and Restoring Tower」を参照してください。

注釈

Tower 3.0.0 および 3.0.1 で正常なシステムのバックアップおよび復元を阻止していた問題が発見されている点に注意してください。

Tower v3.0.0 または v3.0.1 インストールをバックアップまたは復元する必要がある場合は v3.0.2 のインストーラーを使用してください。

7.3. Tower インストーラーの取得

Ansible Tower インストール/アップグレードツールをダウンロードし、展開してください (http://releases.ansible.com/ansible-tower/setup/)。

root@localhost:~$ tar xvzf ansible-tower-setup-latest.tar.gz
root@localhost:~$ cd ansible-tower-setup-<tower_version>

インストールまたはアップグレードするには、ansible-tower-setup-<tower_version> ディレクトリーのインベントリーファイルを編集します。<tower_version>2.4.53.0.0. ディレクトリーなどのバージョン番号に置き換えてください。

注釈

アップグレードプロセスの一環として、データベーススキーマの移行を実行できます。Tower インストールのサイズによっては時間がかかる場合があります。

Tower のアップグレードが失敗するか、またはヘルプが必要な場合には、Red Hat カスタマーポータル (https://access.redhat.com/) から Ansible までお問い合わせください。

7.4. 設定用の Playbook

注釈

Ansible Tower 3.0 ではインストールが簡素化され、インストール設定の一部として ./configure/ を実行する必要性がなくなりました。以前のバージョンを使用している方は、http://docs.ansible.com/ にある v.2.4.5 リリース (またはそれ以前) の Tower ドキュメントに記載の説明に従うようにしてください。

Tower の設定 Playbook のスクリプトでは inventory ファイルが使用され、Tower インストーラーの tarball を展開したパスから ./setup.sh として呼び出されます。

root@localhost:~$ ./setup.sh

設定スクリプトでは以下の引数を指定できます。

  • -h – ヘルプメッセージを表示して終了します。
  • -i INVENTORY_FILE – Ansible インベントリーファイルへのパス (デフォルト: inventory)
  • -e EXTRA_VARS – 追加の Ansible 変数を key=value または YAML/JSON として設定します (つまり -e bundle_install=false は強制的にオンラインインストールを実行します)。
  • -b – インストールの代わりにデータベースのバックアップを実行します。
  • -r – インストールの代わりにデータベースの復元を実行します (以下のコード例に記載されているように、EXTRA_VARS でデフォルト以外のパスを指定しない限り、デフォルトの復元パスが使用されます)。
./setup.sh -e 'restore_backup_file=/path/to/nondefault/location' -r

注釈

Tower 3.0.0 および 3.0.1 で正常なシステムのバックアップおよび復元を阻止していた問題が発見されている点に注意してください。

Tower v3.0.0 または v3.0.1 インストールをバックアップまたは復元する必要がある場合は v3.0.2 のインストーラーを使用してください。